マイケル・ジャクソンのアルバムを買うきっかけになったのは
Human Nature の音の世界があまりにもツボだったから。
よくよく調べてみればこの曲、作曲はスティーヴ・ポーカロ。
TOTOのメンバーだった人なんです、この人。
アレンジや演奏にも参加していてあの独特のトーンを聞かせているわけです。
もともとTOTOは大好きなバンドなので、
Human Natureが引っかかったのも当然なのかもしれない。
そして今回のTOTO、随分前からツアーには参加していなかったこの人が、
TOTOの正式メンバーとして来日する!
もうそれだけでも大興奮だったのですが、
今日のTOTOはスゴすぎた。
今回の来日はこのメンバー。
2008年に解散を決めた時にはオリジナルメンバーが二人しかいなくて、
(加筆:今回マイク・ポーカロの筋萎縮性側索硬化症(ALS)救済のため再結成)
残りのパートを強力なサポート陣が支えていたような状態。
この最後かと思われたライブも見に行ったんですね、国際フォーラム。
技術面では確かにスゴかったですが、
なんとなくコピーバンド的な様相もあり、
一緒に来ていたボズ・スキャッグスのバンドが素晴しすぎたこともあり、
解散を聞いた時にもあぁなるほどねと思ってしまうくらいだったのが、
なんだろう?ホントに別のバンドのようなライブだったな、今日。
ステージは各メンバーの立ち位置に少し高くなった台があるだけで、
演奏と照明だけの至ってシンプルな構成なのに、
バンド感っていうのかな、とにかく長年演って来たメンバーならではの
グルーヴに圧倒されてしまったアッという間の二時間だった。
ジェフ・ポーカロの死後、後釜に座ったサイモン・フィリップスも、
今回病気で療養中のマイク・ポーカロの代打、ネイザン・イーストも、
派手な目立ち方をする必要もないくらい、
というよりも見事に馴染んで聞こえてくるくらい、
バンドとしてステージ上に立っていたような気がします。
これはね、ちょこっとリハしたセッションでは絶対に出ない、
バンド・グルーヴのお手本のようでした。
今まで聞いたTOTOの中では間違いなく最高のライブ。
その上照明が今日は見事に、ホント良い仕事をしていた。
何度も聞いていてすっかり覚えている曲のエンディングも、
絶妙なトリックと照明のタイミングで裏切られることもしばしば。
最初何曲かはバランスで苦労していた音響も含めての、
みんながひとつのチームとして、あぁツアーしてるんだなぁって感じなわけ。
同じ職種の端っこに居るものとしてはさ、
こんなにワクワクさせられる事はないんですね。
〜上手なメンバーを集めれば、それなりの事は出来ると思う。 でも、それこそ「息」の次元でのやりとりとか、 時折起こるマジックみたいな瞬間は、 音楽以前の人間関係をきちんと克服して、 何本もライブをこなし何回も何回も音で会話をして、 育って来たバンドでなければ絶対に出ないもの。 僕が今、目指そうとしているのはそういうとこ。〜中盤、スティーブ・ポーカロがセンターマイクに立ち、
弟マイク・ポーカロの病気について説明した、その後でした。
なんと、
Human Nature!
クインシー・ジョーンズをして
「信じられない万華鏡のようなハーモニー」
と言わしめたこの曲を、
この
バンドが演奏するなんて!
もうノックアウトだよね。
参った。降参です。
いやぁ良いライブだったなぁ。
スゴいバンドのライブだった。
元はと言えば10代の頃から苦しい時を一緒に過ごした友達が、
誕生日のプレゼントにこのチケットを取ってくれたんです。
ありがとう。
心からありがとう。
こんなライブを一緒に見る事が出来て、幸せ。
その恩返しには、頑張るしかないね。
頑張るしかない。
みんなひとりひとりは色んな事を抱えてライブを見に来てくれる。
そんなみんなを、帰りにはこんな気持ちで帰したい。
頑張るしかない。
昨日はスティーブン・ビショップ先生の親指が気になって、
06:00までアコギを弾いてしまった。
二階のおばちゃん、ごめんなさい。
今日はこれからイフェクターボードを出してヒモでつなぎ、
電気ギターを弾く事になるでしょう。
二階のおばちゃん、あらかじめごめんなさい。
あぁダメだ興奮している。
アドレェニャリィンが、出てしまっている。
自分が演って来たわけじゃないのに。
今日も読みに来てくれてどうもありがとう。
弾きます!